この問題は、旧グッドウィル・グループ(現・ラディアホールディングス)が開設
し、東急建設が施工した有料老人ホーム「バーリントンハウス馬事公苑」(世田谷
区)が東京都の調査で耐震強度不足であったことが判明したとするものである。既に
鉄筋不足が報道されており、「やっぱり」という結果であった。
読売記事では冒頭で「建築基準法上の耐震強度基準を68%しか満たしていない違法
建築物である」とする。耐震強度不足の事実を説明する他紙に比べ、読売記事は「違
法建築物」と強い論調で違法性を強調する。耐震強度偽装事件以来、耐震強度不足物
件が次々と明らかになり、国民の感覚が麻痺してしまった感がある。耐震強度不足物
件は違法建築物であるという原則を忘れない姿勢は評価できる。
続いて「国土交通省も設計や建設に関係した事業者の行政処分などを視野にさらに調
査を進める」と国交省の意向を紹介する。耐震強度偽装事件では、実際の構造設計者
に全責任を擦り付ける傾向が見られ、本質の解明には程遠かった。設計者だけでな
く、施工業者の処分の可能性についても引き出した記者の問題意識は高く評価した
い。施工業者の東急建設の名前を伏せて報道している他紙もある中、読売記事では東
急建設からもコメントを得ようとしている。読売記事の踏み込み度合いは群を抜いて
いる。
http://www.222.co.jp/netnews/article.aspx?asn=28646

